2004年6月発行 No.67


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●98年に取材でイラクを訪れた鎌仲監督は、湾岸戦争で使用された劣化ウラン弾が
原因としか考えられない白血病やガンと闘うこども達
と出会い、それをきっかけに国境のない
核汚染にさらされているわれわれの今日を描いた映画『ヒバクシャ』を完成させた。体内被曝の危険に
さらされ続けるイラク、原爆によって被曝した日本、米国ハンフォード核施設周辺に暮らす核汚染被害者
等の姿が、丹念に描かれている。

●観ていくうちに私たちは目に見えない低線量被曝の恐ろしさを思い知らされ、さらにこれらの汚
染はさまざまな形で拡がっていることに気づく

●この映画は第9回平和・共同ジャーナリスト基金賞を受賞、自主上映によって全国各地で上映されている。
その数は04年2月現在170ケ所を上回る。海外においても釜山、イタリアで上映され、今後台湾、香港、
ドイツで上映の予定。映画のHP⇒http://www.g-gendai.co.jp/hibakusha

●鎌仲監督は、この映画を自由に見て欲しいと話された。うけ手が自主上映という形をもって、自分達の手
で観る場を設け、自分の意志でこの映画に向き合い、自由に感じて欲しいというのが監督の願いである
また、世界中の人達にこの映画を観てほしいので、、
新しい被曝の形である低線量被曝についてのみ、的を絞って描いた、とも伺った。

●映像作家としての仕事、イラクでの闘病する子ども達との出会いからこの映画の完成に至るまで、
兵器としての劣化ウラン弾が帰還兵にも与えている健康被害
また今後の予定として、ボスニアや、青森・六ヶ所村の再処理工場稼動を扱ったものを考えているという
お話も聞くことが出来た。

●鎌仲監督、写真家の森住卓さんらの呼びかけにより、劣化ウラン弾の廃絶を訴え、廃絶条約締結に向けて活動する団体「劣化ウラン廃絶キャンペーン・東京」がこの度設立された。
今後市民団体とも連携し、全国的な運動につなげていくということだ。

●『「ヒバクシャ」を観る会』では、
今回の上映会での収益金38387円を同団体にカンパした。ご協力下さった皆様に感謝します(香田)
活動のHP⇒http://popup12.tok2.com/home2/rekkauran/                                          

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